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No.157

紫外線対策

眼科・耳鼻科・皮膚科・整形外科・外科 | 2011年07月発信

紫外線とは

紫外線は、太陽光線のうち波長の短い紫色(violet)よりさらに波長が短い光線ということから、ultraviolet(UV)といいます。波長の長い順にUVA、UVB、UVCに分類されます。

紫外線量

1年中では3~9月が多く、ピークは夏至前後の6、7月です。1日のうちAM10:00~PM2:00、南国ほど(緯度が低いほど)、標高が高いほど強くなります。また、地表面の状態によっても反射率が変わります(新雪や砂浜などは反射率が高い)。雨の日でも快晴時の約3割、曇りの日でも約6割の紫外線量を浴びます。

紫外線の作用

UVAは紫外線の約90%を占め、皮膚の深い部位に到達し、シワといった皮膚の老化の原因となります。また、ガラスを通過するため窓際は要注意です。UVBは皮膚表層で吸収され日焼けが生じます。細胞を傷つけ皮膚癌の誘因や、皮膚の免疫力を低下させ、口唇ヘルペスなどの感染症にかかりやすくなります。UVCはオゾン層に吸収されるため地表には届きませんが、環境破壊によりオゾン層の減少で人体への影響が懸念されます。
また、内服薬や湿布薬で日光過敏の発症や、皮膚以外では白内障の誘因にもなります。

紫外線対策

18歳までに生涯浴びる紫外線量の約半分を浴びるといわれています。よって、小児期からの紫外線対策が必要です。対策としては、長袖・長ズボン(綿よりポリエステル、濃い色調、UVカット効果の高い素材)、つばの広い帽子、サングラス、日傘、サンスクリーン剤、ビタミンC(紫外線で発生する活性酸素を抑える)を多く含む食品の摂取などが挙げられます。
サンスクリーン剤には紫外線防御効果を表す指標としてSPFとPAが表示されています。SPFはUVBに対する効果を数値で表し、PAはUVAに対する効果を+、++、+++と3段階で表しています。生活スタイルで選びますが、例えば2,3時間の外出には、SPF20~30・PA++を選びます。塗り残しや塗りむらのないように、また、汗や摩擦などでとれますので2~3時間おきに塗り直してください。それでも日焼けをした時は、まず冷やして炎症を抑えます。ヒリヒリ感が持続し水疱が出来た時は医師の診察を受けて下さい。
小児期からの対策と1年を通した対策、男女を問わず紫外線に注意して下さい。