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No.143

禁煙のススメ

救急・健康 | 2010年04月発信

昨今、公共機関をはじめとして喫煙スペースは激減しております。またタバコ自体の値段も徐々ではありますが、値上げの一途であり、喫煙者の方にとっては非常に頭の痛い状況になってきております。
『だから今こそ禁煙を!』と考えられる方も多いのですが、なかなか禁煙を達成するのは困難が付きまといます。その原因のひとつは、喫煙による『ニコチン依存症』です。このため、禁煙を始めると、「イライラ」や「集中できない」などのニコチン切れ症状(禁断症状、離脱症状)が現れます。
『ニコチン依存症』の診断は、下の表にあるタバコ依存症スクリーニングテスト(TDS)で5点以上が基準とされます。 

タバコ依存症スクリーニング(The Tobacco Dependence Screener;TDS)

  1点 0点
1 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか はい いいえ
2 禁煙や本数を減らそうと試みてできなかったことがありましたか。 はい いいえ
3 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。 はい いいえ
4 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、次のどれかがありましたか。(イライラ、神経質、落ちつかない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加) はい いいえ
5 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。 はい いいえ
6 重い病気にかかって、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。 はい いいえ
7 タバコのために健康問題が起きていることがわかっていても吸うことがありましたか。 はい いいえ
8 タバコのために精神的問題が起きているとわかっていても吸うことがありましたか。 はい いいえ
9 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。 はい いいえ
10 タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。 はい いいえ

おそらく喫煙習慣を持つ方の多くは『ニコチン依存症』に該当するでしょうし、逆にいえば、喫煙はそれだけ依存性の高いものであるという証明であると思われます。また、喫煙は様々な病気(がん、呼吸器疾患、心筋梗塞など)の原因となります。これは様々なところで啓発されていますので、喫煙者の方もよくご存知でしょう。
一方で喫煙のメリットは全くありません。『リラックスできる』、『集中できる』などという感覚はあるかもしれませんが、それこそが『ニコチン依存症』の症状であると理解していただく必要があるかと思います。
最近は禁煙に関する様々なグッズが販売され、テレビCMなどでも取りあげられていますが、『ニコチン依存症』の方にとっては、やはり禁煙は非常に高いハードルであると思われます。現在は一定の条件を満たせば、保険診療が可能な医療機関も増えてきておりますので、一度ご相談いただければと思います。