No.132
水虫いろいろ
眼科・耳鼻科・皮膚科・整形外科・外科 | 2009年02月発信
水虫と言う言葉は俗称で、実は虫ではなく「カビ」が水虫の正体で「白癬菌」と言います。ほかに類似する菌として「カンジダ菌」「癜風菌」があります。この様な菌は皮膚の最外層(角層)に寄生して繁殖をし、かゆみ、水泡、びらん等の症状を引き起こします。
水虫は高温多湿な所が大好きです。靴をはいている時間の長い人、安全靴をはいている人、汗かきの人、女性でよくブーツをはいている人は気を付けてください。
人の足の指の間は湿度が約70%位あると言われており、靴下をはいたり靴をはくと100%になると言われています。可能ならばできるだけ風通しをよくし、できれば毎日同じ靴をはかずに乾かせる。靴下は通気性のよいものや5本指がよいかと思います。
水虫の菌は、はがれた皮膚の中で生きています。よって水虫の人が使用した風呂場等のマット、スリッパは、はがれた皮膚がたくさん付いているので気を付けましょう。
ただ、接触すると必ずうつるものではありません。きちんと石ケンで洗えば大丈夫です。逆の言い方をすれば、湿気が多く不潔で、じめじめした所に菌が付いて、ほったらかしにすれば簡単に繁殖します。性別、大人、子供、関係なしです。
自称水虫の方が自己判断で薬局にて水虫の薬を買われる人を見受けますが、実際は自称水虫の3~4割の人は水虫ではなく、類似した病気のことがあります。間違った薬をつけた為、かえって症状悪化することがありますので必ず皮膚科受診し、顕鏡下にカビを確認し適切な薬を処方してもらいましょう。
一度、水虫の薬を使用するとしばらくの間、顕鏡下にて検索できなくなります。(カビが検出できないのは、元々いないのか、外用薬を使用した為、検出できないのか判断不能になります。)気を付けてください。
水虫は必ず治ります。外用薬は1~2回/day塗ります。頑固なものや爪に対しては内服薬もあります。時には内服薬は肝機能障害をみる副作用があり、定期的に血液チェックすること。また内服の種類によっては、特定の薬やグレープフルーツ等の飲み合わせに注意を!!