No.206
脈、とってますか?
内科・精神・老年 | 2017年04月発信
3月9日は、3(みゃ)9(く)で脈の日でした。また3月9日から15日は心房細動週間でした。皆さん、ご自身で脈はとられましたか?
心房細動は、恐い不整脈です
心房細動は、心臓が正常なリズムではなく、不規則に拍動してしまう不整脈です。高齢者に多く、重症の脳梗塞(心原性脳塞栓症)の原因の一つです。脈が不規則になることで、心臓の中に血栓が形成され、その血栓が脳血管に流れ着き、脳梗塞を発症します。重症の脳梗塞では、約半数の方が歩けなくなったり、寝たきりになったり、亡くなったりしています。心房細動があり、65歳以上、高血圧症、糖尿病、心不全のある方、以前に脳梗塞を起こしたことがある方は、重症の脳梗塞を起こす危険性が高まるので、特に注意が必要です。
自覚症状のない人も・・
心房細動には、いくつかの種類があります。心房細動が自然に止まるタイプの「発作性心房細動」では、動悸やめまい、胸の違和感が出現しますが、全く症状がない方も多くいます。心房細動が自然に止まらないタイプの「持続性心房細動」は、自覚症状がない方が多いと言われています。
ただし、症状がなくても脳梗塞を起こす危険性があることには変わりはありません。心房細動は脈拍でわかるので、早く発見し治療を開始するためにも、ご自身で脈をとる習慣をつけましょう。
毎日、脈拍をとりましょう
手首の親指の付け根の部分に3本の指を押し当て、脈拍を感知します。心臓が正常に動いているときは規則正しいリズムです。心房細動ではリズムが乱れ、脈の数が速すぎたり遅すぎたりします。
血圧を測るように、毎日決まった時間に脈拍をとり、自分の脈が正常なリズムかどうか調べましょう。もし異常がある場合は、早めにかかりつけ医に相談しましょう。