No.161
補聴器
眼科・耳鼻科・皮膚科・整形外科・外科 | 2011年12月発信
加齢などによって一度失った聴力を回復できない場合、補聴器が有効です。
補聴器を使うことによって、普段聞き取れなかった言葉が聞き取りやすくなり会話がスムーズになります。また外出しやすくなります。
補聴器には、1)耳かけ型、2)耳あな型、3)ポケット型などがあります。
補聴器を使う手順としまして、
- まず耳に病気がないか耳鼻咽喉科の診察を受け、そして聴力検査で、難聴の程度と回復可能か不可能か、補聴器をした方がいいかなど診断を受けます。
- 補聴器をした方が好ましいのであれば、補聴器の型を相談し、自分の聴力データを補聴器に調整してもらいます。(補聴器のフィッティング)
これは、会話音を十分聞き取れるようにしたり、強大音に対するうるささへの調整をしたり、また好ましい音質を補聴器に設定します。 - 補聴器を実際に使います。これが補聴器の訓練になります。
補聴器はあくまで補助器具なので、難聴そのものを治療するものではありません。
ですから最初は、
ステップ1:静かなところで短時間から開始する。(テレビのニュースなど)
ステップ2:本など自分で声を出して読む。(自分の声を聞く)
ステップ3:静かなところで一対一で会話をする。
ステップ4:二人以上の会話を聴いたり、参加する。
ステップ5:日常生活のいろいろな場面で使用する。
などといった練習が必要になります。
加齢からの難聴の場合、音は聞こえるが言葉がわからない、雑音があると言葉が聞き分けられないという特徴があります。これは、ある程度は補聴器の調整で解決できますが、限界があります。
電池交換や掃除洗浄などの補聴器のメインテナンスも定期的に必要になります。
また、聴力レベルによって、乳幼児や、会議、授業で使用する方、あるいは両耳装用したほうが聞き取りやすい方には、両耳に補聴器をつけることが勧められています。