No.146
こどもの事故
子ども・育児・小児科・産婦人科 | 2010年07月発信
1歳から14歳の死亡原因の第1位は不慮の事故です。事故は突然やってきますが、多くは予防することが可能です。
『子どものための危険学』からいくつかの危険例をあげ、子どもの気持ちとその対策を紹介します。
乳幼児とくに0歳や1歳の子の事故は家庭で起こっています。子どもの身の周りの環境に注意を払い、そこに潜んでいる危険を察知してください。
おぼれる:お風呂・バケツ・トイレ・洗濯機・ため池など
子どもの気持ち:のぞきたい、のりたい、登りたい、とりたい
対策:頭は重くひっくり返りやすいのです。ため水をしない。バケツなど水の貯まるものは逆さまに。トイレはマットを敷かず、便器のふたは閉める。池には金網をはる。
やけど:ポット・アイロン・炊飯器・ストーブ・コーヒー・味噌汁など
子どもの気持ち:さわりたい、引っ張りたい、まねしてみたい、のぞきたい
対策:ポットや炊飯器のコードは手の届かないところへ。アイロンがけは子どもが寝ている間に。
ストーブにはガードを設置。テーブルクロスは敷かない。
誤飲:たばこ・ボタン電池・硬貨・ナッツ・薬・小物など
子どもの気持ち:口に入れたい、まねしたい
対策:飲むと危険なもの、子どもが誤飲する可能性のあるものはすべて手の届かないところへ置く。
窒息:ビニール袋・透明フィルム・餅・団子・コンニャクゼリー・あめ玉・ミニトマトなど
子どもの気持ち:かぶりたい、口に入れたい、まねしたい
対策:子どもの手の届かないところにすぐに収納。口径が39mm以下のものは、1m以下の場所に放置しない。
転落・打撲:階段・ベッド・ベランダ・玄関・机や家具の角・ドアノブなど
子どもの気持ち:歩きたい、のぞきたい、のぼりたい、動きたい、とび跳ねたい、とりたい、外がみたい、さわりたい、早くしたい
対策:階段の上下にはベビーフェンス。柵のあるベッドかなるべく低い位置で寝かせる。ベランダに踏み台になるものは置かない。家具の角の部分に専用の事故防止グッズやタオルをあてる。
挟まれる:玄関や部屋のドア・自動車のドア・パワーウィンドー・回転ドア・シャッターなど
子どもの気持ち:とりたい、指や手を入れてみたい、差し込みたい、つっこみたい、のぞきたい、スイッチを入れてみたい、飛び出したい、すり抜けたい、危険に近づきたい、入ってみたい
対策:子どもがドアから離れていることを確認して開閉する。風が強いと危険、ドアストッパーを。危険な部分は牛乳パックなどでカバーを。車のドアは子どもがいないことを確認して閉める。パワーウィンドーの力は強く大変危険。きちんとチャイルドシートに座らせ体を乗り出さないように。全体にロックする。