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No.183 「腸重積症」

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2014年03月発信

 乳幼児に血便を起こす病気の中で、特に緊急を要する病気に腸重積があります。口から入った食物を肛門へ送り出すため腸は口側から肛門の方へ収縮運動(蠕動)をしています。この際何らかの原因で口側の腸が肛門側の腸の中に入り込んでしまった状態が腸重積です。
 
このため激しい腹痛が始まり、突然不機嫌になったり顔色が真っ青になって大泣きしたりします。小腸の終わりの部分が大腸の始めの部分に入りこむ回腸結腸型腸重積症が多くみられます。入り込んでしまった腸は血液が流れにくくなり血行障害をおこし、時間がたつと腸の壊死(細胞組織の死滅)をおこすため、出来るだけ早く治療を開始する必要があります。
 
年齢的には生後6か月から2歳頃までに多く見られ、また男児に多く女児の約4倍といわれています。
 
主な症状は、腹痛、嘔吐、血便で、腸の動きにあわせて周期的に強い腹痛がおこります。激しい腹痛はしばらくすると一時消えますがまたぶり返してきます。痛みと痛みの間は機嫌がよくけろりとしていることがありますが、痛みを繰り返しているうちにぐったりしてきます。また腸が詰まった状態のため多くは嘔吐がみられます。血便は粘液と血液が混じった粘血便が多く、イチゴジャム状といわれます。
 
腸重積と診断されればただちに治療しなければなりません。
発症後24時間以内であれば、バリウムあるいは空気を肛門から注入して、少しずつ圧力をかけて重なった腸をもとの状態にもどす方法(注腸法)でほとんどの場合は治ります。
24時間以内でも、注腸法では治療しにくい場所であったり、入り込んだ腸が二重であったり、また血行障害が進んで壊死した腸が破れて腹膜炎をおこしていたりする場合は手術となります。
 
腸のポリープやメッケル憩室(お腹の中の赤ちゃんに栄養を送っていた管が生まれてくるまでに消えず小腸に袋状に残ったもの)などが原因の腸重積(約5%)は、後にその手術が必要になることがあります。