加古川地域大気汚染等健康影響調査について
2014年4月21日
加古川地域大気汚染等健康影響調査
(調査期間:平成20年度~平成24年度、総括報告:平成25年度)
調査の経緯
加古川地域において、平成18年に神戸製鋼加古川製鉄所のばい煙データの改ざんが判明し、社会問題となった。その結果、大気汚染が健康に及ぼす影響に対する住民の不安が高まり、加古川市と播磨町の両行政はただちに、加古川地域に存在する事業所及び幹線道路等から発生する粉塵等当地域の大気汚染状況と住民への健康影響について調査を実施することを決定した。その調査委託を当医師会が受託し、専門学識経験者及び医師会役員等の医師による実行委員会を起ち上げ、平成20年度から平成24年度の5年間にわたる健康影響調査を実施しました。
今般、5年間にわたる継続調査が完了し、総括報告を行いましたので掲載いたします。
調査の概要
本調査は「加古川地域に存在する事業所等から発生する粉塵等による大気汚染の地域住民への健康影響について、その実態を公正に把握し、適切な対策に資する」ことを目的として実行委員会を設置し調査を行いました。
加古川地域大気汚染等健康影響調査実行委員会設置要綱(pdf)
調査体制について
調査は、一般社団法人加古川医師会(旧 社団法人加古川市加古郡医師会)内に設置された専門学識経験者及び医師会担当役員等で組織された「加古川地域大気汚染等健康影響調査実行委員会」が調査・分析を行いました。
調査実施計画
本調査の初年度にあたる平成20年度については、同年度計画書により、地域内全小学校の1年生及び加古川市内8小学校、播磨町4小学校については全校生を対象とし、平成21年度から平成23年度調査については平成21年度継続調査向け改訂の計画書により、平成21年度は加古川市内および播磨町内全小学校(それぞれ28校、4校)の2年生を対象とし、同様に、平成22年度は3年生、平成23年度は4年生を対象としました。最終年度にあたる平成24年度調査については、地域内全小学校の5年生及び加古川市内8小学校、播磨町4小学校については全校生を対象として継続調査を実施しました。
調査期間について
平成20年度から平成24年度までの5年間
調査の内容について
気管支喘息について国際的に使用されている標準化された質問票を基本としており、その他アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎に関連する症状等に関する質問を含めた内容となっています。
個人情報保護について
調査は、個人情報保護法および「疫学研究に関する倫理指針」(文部科学省・厚生労働省制定)に基づき実施し、提出いただきました個人票ならびに質問票の個人情報に係る資料につきましては、厳重に管理の上、調査完了後に全て専門の機密文書処理業者へ委託し、医師会担当者立会の元、厳密な処分を行いました。