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No.217 「花粉症と口腔アレルギー症候群」

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2020年11月発信

果物や野菜を生で食べた際に、口唇や口腔内にイガイガ感やかゆみ・腫れなどのアレルギー症状が出るものを「口腔アレルギー症候群」といいますが、特に花粉症の患者が、果物や野菜を食べた時に起こる口腔アレルギー症状を「花粉-食物アレルギー症候群」と呼んでいます。この原因として、花粉に含まれるアレルギーの原因物質(アレルゲン)とよく似た構造のものが果物や野菜にも含まれていることによる交差反応であることがわかっています。多くは口唇やのどに限局した軽いアレルギー症状のことが多いのですが、まれに嘔吐や下痢などの消化器症状や、全身に強いアレルギー症状が出るアナフィラキシーを起こす場合もあるので注意が必要です。

 

花粉-食物アレルギー症候群の原因として最も多いのが、リンゴ、モモ、サクランボ、洋ナシ、イチゴなどバラ科の果物です。これはカバノキ科(ハンノキ属)の花粉症との関連が多く、兵庫県では六甲山系にオオバヤシャブシが植樹されているため山間部で多いようです。カバノキ科の花粉症で、バラ科の果物以外ではマメ科(大豆)で症状が誘発される場合もあり、これまで普通に大豆製品を食べていた人が、豆乳を飲んでアナフィラキシーを起こした例もあるので注意が必要です。また加古川市の周辺ではヨモギ花粉症と関連するものが比較的多いという報告があり、セリ科のスパイスやセロリ、キウイ、メロン、ミカン、タマネギなどで症状が出ることがあります。その他、スギ花粉症とトマト、キク科(ブタクサ)やイネ科(カモガヤ、オオアワガエリ)花粉症とウリ科のメロン、スイカ、キュウリなど、さまざまな花粉と果物や野菜との関連が知られています。

 

口腔アレルギー症候群は果物や野菜をよく加熱すれば症状が起こりにくいという特徴があります。また、パイナップルやキウイ、トマトなどの果物や野菜には、アレルギー症状を起こすヒスタミンやセロトニンという成分が含まれており、仮性アレルゲンと呼ばれています。果物や野菜を摂取した際に口腔内の違和感が気になる方は、一度かかりつけ医に相談されることをお勧めします。