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No.209 「百日咳について」

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2018年01月発信

百日咳は百日咳菌という細菌による気道感染症で、生後6か月以下、特に3か月以下の乳児が罹患すると重症化し、生命の危険を伴うことがあります。咳により周囲の人に高率に感染するのですが、最初は普通の風邪との区別が難しいということがさらに感染を拡大させる原因となります。また、近年、乳幼児期の予防接種の効果が減弱した青年・成人の感染者の増加が問題となっています。

【症状と経過】

7~10日(長くて21日)潜伏したのちに発症し、症状の経過は三期に分けられます。
・第一期(カタル期):鼻汁、微熱、くしゃみや咳といった症状から始まり、風邪と区別がつきにくく、1~2週かけて咳が悪化して第二期に移行します。
・第二期(痙咳期):連続した咳発作(スタッカート)により息がしばらくできなくなったあとに、笛のような高い音の息の吸い込み(whoop)がみられます。この状態が1~6週(長くて10週)持続します。
・第三期(回復期):咳発作が徐々にみられなくなり、2~3週で徐々に咳がおさまります。

【診断】

上記の特徴的な臨床経過に加えて、特殊培地での細菌培養検査、DNA遺伝子の検出、2週以上の間隔を空けた血液中の抗体検査の比較などにより診断します。

【治療】

マクロライド系という種類の抗生物質を使用します。ただし、カタル期に開始できれば重症化を防げる可能性はありますが、痙咳期に入ってからでは、効果は周囲への感染力を弱めるにとどまります。

【合併症】

肺炎、脳症、乳児では無呼吸から死亡に至ることもまれにあります。

【予防法】

生後3ヶ月から計4回の四種混合ワクチンを接種します。ただし、近年予防接種の効果が減弱した青年・成人の感染者の増加がみられており、11~12歳で接種している二種(破傷風・ジフテリア)混合ワクチンを、百日咳を含む三種混合ワクチンへ変更することが検討されています。