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No.193 「ヒトメタニューモウイルス(hMPV)感染症」

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2015年05月発信

ヒトメタニューモウイルス(hMPV)感染症は3~6月頃に多い急性呼吸器感染症のウイルスで、小児の呼吸器感染症の5~10%を占めると考えられています。母親からの移行抗体が消失する生後6ヶ月くらいから感染が始まり、2歳までに50%、10歳までにほぼ全員が感染すると言われています。また、一度感染しても免疫がつかないので、何度でも感染します。

経過・症状

感染するとウイルスは4~6日間くらいの間潜伏し、発症すると発熱、咳、鼻水をともなう一般的な風邪症状のような状態になりますが、重症化するとやがて肺の下部気気道を侵して、細気管支炎(RSウイルスに次ぐ細気管支炎の重要な原因ウイルスです)や肺炎、喘息に似た発作や、呼吸困難を引き起こすこともあります。新生児や乳幼児、及び高齢者や免疫不全の方、免疫不全,または心肺障害を基礎疾患としてもっている人は,重症化する恐れがあるので注意が必要です。

診断

hMPVの迅速診断キットを使用します。インフルエンザ、RSウイルス検査と同様に鼻咽頭を細い綿棒でぬぐった後、5~15分程度で診断できます。

治療

治療についてはhMPV感染症に効果のある薬はなく、多くの場合は症状を抑える対症療法が主になります。軽症の場合は、水分補給・睡眠・栄養・保温をして安静にして経過をみることになります。 重症化すると入院して輸液や加湿された酸素投与などが必要となることがありますが、大部分は治癒します。

予防

ウイルスが付着したおもちゃをなめたり触ったりして感染したり、保護者の手を介して感染したりします。予防は乳幼児にはむずかしいですが、手洗い、うがいが大切になります。また、ウイルスの排泄期間は感染後2週間ほど続くため、しばらくの間、感染予防に努める必要があります。