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No.188 「偽痛風について」

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2014年10月発信

 偽痛風とは、発作の症状が痛風の発作に似ていることから付けられた病名です。
痛風は尿酸結晶による関節炎ですが、尿酸以外の結晶誘発による関節炎を総称して偽痛風と言います。主にピロリン酸カルシウムの結晶が原因となることが多いようです。
 偽痛風の発作は何の前兆もなく、かなり突然に関節または関節周囲が赤く腫れ、関節をあまり動かせないほどの急性炎症を起こします。化膿性関節炎でも同じような症状を起こしますので注意が必要です。その点痛風は痛みが強くなる前に、何かモヤモヤとした前兆のようなものがあり、発作前兆時に内服すると抑えることとも可能な場合があります。放置しておくと徐々に痛みはすすんで激しくなります。
 発作の好発部位は、痛風が足の親指の付け根の関節に多いのに対して、偽痛風では全身のいろいろな関節または関節周囲に起ります。肩、肘、手首、指関節、股関節、膝、足関節、足指関節などで、とくに珍しいのは首の関節にも起こり、急に首が回らなくなることが起きるようです。ただ発作は、同時に多発しないでどこか1箇所の関節に限定して起こることがほとんどです。従ってリウマチのように少しずつ、いろいろな関節に続けて出てくることはないようです。しかもあまり頻繁に繰り返さないので、2年か3年たって忘れたころに、別の関節に出てくることも多いようです。
 偽痛風の発作の期間は、個人と関節炎の程度により大変異なると思いますが、治療が早ければ2,3日で楽になる場合から、1週間ぐらいで落ち着く場合が多いと思います。従って痛みが出て2,3日我慢をしておさまったので、病院に行かないで自然に軽快している場合もかなりあるのではないかと思われます。
 痛風は男性に比較的多く発症しますが、偽痛風はやや女性に多く発症します。
痛風は遺伝とか、アルコール、食事が大変影響しますが、偽痛風はあまり血液検査などでも異常が出ないことが多く、従って特別に生活習慣に気をつけたり、予防する方法はないようです。ただ幸いなことにあまり重篤になったり、頻繁に繰り返さないので、炎症が治まればほとんど無症状となり安心です。
 偽痛風の検査診断としては、レントゲン検査で関節軟骨の石灰化が見られたり、関節穿刺液でピロリン酸の結晶の存在を確認すれば診断はほぼ確実です。
症状が化膿性関節炎や痛風や他のリウマチなどの関節炎と似ているために、血液検査で尿酸やリウマチの無いことや関節穿刺液の培養や結晶の有無を鑑別のために調べます。
 偽痛風の治療は、関節穿刺で排液し、化膿性炎症でないことを確認できればステロイドの関節注射をし、冷湿布と局所の安静をして、鎮痛消炎剤の内服治療をします。
関節炎による関節の痛みが起きたら、我慢をせずに、早めに病院に行き診察治療してもらいましょう。