Home » 健康情報 » 健康一口メモ一覧 » No.33高脂血症

No.33高脂血症

» 健康一口メモ一覧

1999年05月発信

高脂血症とは

血液中の脂質(コレステロール,中性脂肪)が異常に高い状態を高脂血症といいます。 高脂血症が、長く続くと動脈が硬化して血液の流れが悪くなり、心筋梗塞や脳梗塞を 起こす恐れが出てきます。厄介なのは、動脈硬化は、検査値に現れるだけで、痛みやか ゆみといった自覚症状がないことです。

コレステロールとは

コレステロールというと、われわれの健康にとって悪いイメージがありますが、体の 細胞膜やホルモンなどを合成する材料として、又食物の吸収を助ける胆汁酸の原料とし て必要不可欠なものです。中性脂肪は皮下や内臓に蓄えられ、体のエネルギ-源になり ます。
しかし、食物からとる量が増えて血液中にだぶつくと、血管の内側に溜まり、動脈硬 化につながります。放っておくと、心臓を取り巻く冠動脈がやられて狭心症や心筋梗塞 を起こしたり、脳の血管が詰まって脳梗塞になったりします。 とくに、コレステロール値が高いほど、心筋梗塞による死亡率が高くなることがわか っています。逆にコレステロール値を下げると心筋梗塞の予防に有効なことも、最近、 海外の臨床試験で明らかになっています。

コレステロールの治療目標について

日本動脈硬化学会は、このほど高脂血症診療ガイドラインをまとめ、総コレステロー ル値220mg/dl以上を高脂血症と診断する基準値に決めました。
ただし、喫煙や高血圧、糖尿病、肥満という、動脈硬化につながるほかの危険因子が あれば目標とすべき値は下がります。男性なら45歳以上、女性なら閉経後の期間、又肉 親に冠動脈疾患を起こした人がいるのも、危険因子です。
目標値は、高脂血症以外の危険因子が1つでもあれば基準値より20下げることになっ ています。

善玉と悪玉コレステロールについて

コレステロールは油であるため、血液中ではタンパクとくっついた状態で存在します。 これをリポ蛋白質と呼びます。LDL(低比重リポ蛋白質)コレステロールは肝臓から 体の隅々へ運ばれ、血管に溜まるので悪玉コレステロール、逆にHDL(高比重リポ蛋 白質)コレステロールは体の隅々からあまった分が肝臓へ回収されるもので、善玉と呼 ばれています。
LDLコレステロールが多すぎたり、HDLコレステロールが少なすぎたりすると、 脂質のバランスが崩れ、血液中、及び組織中のコレステロールが増加します。

高脂血症の治療について

コレステロールを下げるには,食事療法、運動療法、薬物療法の3つがあります。

食事療法のポイントは、

  1. コレステロールを多く含む卵黄、レバー、魚卵などは控えめにし、タンパク源 の摂取は、魚類,豆類をメインにしましょう。
  2. 脂肪を取る場合は植物性脂肪を。しもふりの牛肉、豚肉は控えましょう。
  3. コレステロールの吸収を抑え、排泄を促す食物線維を積極的にとりましょう。
  4. 糖質は、体の中で脂肪に変化するので、とりすぎに注意しましょう。

食事とともに大切なのが運動です。

適度な運動は、総コレステロールを減らし善玉コ レステロールを増やすといわれています。運動は”治療”という意識を持って、 毎日継続して行うことが大切です。肥満の人は、体重を減らすだけでもコレステロールは下がるといわれています。

薬物療法は、食事療法や運動療法を継続しても、十分効果が得られない場合に行います。

薬物療法については、今回省略しますが、肝心なことは、自覚症状がなくても治療を継 続することです。コレステロール値が下がったからといって油断して治療を止めると、 すぐもとの値に逆戻りします。

以上成人に多い高脂血症について述べてきましたが、最近は子供たちにも増える兆し があり、財団法人予防医学事業中央会(東京都)が行った全国集計によると、食生活に 注意が必要な子どもは約10%、経過観察が必要は約7%、医師の診察が必要は約1%とされ ております。要するに、近頃の欧米化された食習慣を家族レベルで見直す時期が来たとい えるでしょう。