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No.40過換気症候群

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2000年02月発信

過換気症候群とは?

過換気症候群は、「過剰換気症候群」とか「過呼吸症候群」とも呼ばれ、緊張、不安、興奮、恐怖などの心因性要因や疼痛、疲労などの身体的要因により発作的に速い呼吸をして、呼吸が苦しくなる病気です。突然に発作的な過換気運動を繰り返すことにより,心身両面にわたる多彩な症状を呈する機能的疾患です。
発作時には、実際は過換気運動を繰り返しながら,患者さん自身は空気を吸い込めない吸気不全を感じ,胸部絞扼感(胸がしめつけられる),四肢または全身のしぴれ,けいれんを伴った極度の不安状態に陥り、失神する場合さえあります。そして神経筋症状(頭痛、めまい、しびれ、振戦、けいれん)など全身の多彩な状を呈して、「死ぬのではないか」という不安感を伴います。
発作中には、血液の中の炭酸ガス(二酸化炭素)が低下していますが、発作のない時の検査では、その原因となるような身体の異常はみつかりません。
「心身症」の代表的疾患の 一つですが,ヒステリー(※)に合併することも多いようです。思春期以降に多くみられ、20歳前後に最も多く、男性より女性に2倍多くみられます。

過換気症候群は、なぜ起こる?

一般には、不安・不満・葛藤などの心の問題がもとになって起こります。それに、自律神経系の異常、呼吸を司る呼吸中枢の異常、呼吸感覚の問題などが関係して、症状が起こると考えられています。また様々な症状の原因としては、速くて深い呼吸を繰り返すことにより、血液中の炭酸ガスが極端に減って、
血液が強いアルカリ性となることが挙げられます。

過換気症候群の治療は?

過換気症候群を起こした時には、呼吸をゆっくりとしたり、息こらえをしたりするとよいのですが、そうはいっても発作中にはなかなかできないということが多いようです。
この場合には、紙袋を口にあてがって自分の吐いた息を再び吸うことを繰り返します(ペ-パ-バッグ法)。この方法によって、血液中の炭酸ガスが正常になり、過呼吸等の症状が次第に消失していくことが多いのです。
さらには、鎮静剤・抗不安薬の投与が効果的な場合もあります。
過換気症候群は、発作が繰り返してみられることが多く、発作のない時期の治療、つまり発作を起こさないための治療が大切となります。
これには、不安を取り除く方法や、自分の抱えている心理的問題に気づき、これと関連する日常の行動を変えていくことなどが含まれます。心療内科的取り組みが、予防に肝要となります。

※ヒステリー
ストレス場面での不安や 葛藤に際し、無意識のうちにそれらを回避しようとして起こる転換現象で、歩行障害、視聴覚障害、意識や記憶の一時的消失など、さまざまな症状が現れますが、一般的な検査をしても、身体的な疾患はみとめられません。