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No.58自家中毒症

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2001年09月発信

嘔吐を繰り返す子供を小児科に連れて行くと「自家中毒症」と診断されることがあります。今回はこの自家中毒症について説明しましょう。

症状は

自家中毒症は周期性嘔吐症またはアセトン血性嘔吐症ともいいますが、2歳から10歳ぐらいの小児が急にぐったりとなり元気がなく、顔色も冴えなくなり、腹痛、食欲不振を訴え嘔吐を繰り返します。また時に頭痛も訴えます。

原因は

元気がなくなり嘔吐・腹痛をおこす原因としてアセトン(ケトン)という物質が一役かっています。これは脂肪の代謝産物であり、人間がエネルギーを作る時に通常と違って糖質によらず脂肪を主なエネルギーにした時(つまり糖質が足りないときやうまく利用できないとき)、血液中にこのアセトンという物質が増えてきます。そしてこのアセトンが悪い働きをするといわれています。
では何故、小児特に2歳から10歳くらいの子供にこの病気がおこるのでしょう。それは糖質とか脂肪のエネルギー代謝に関する中枢の一つである大脳の視床下部とか中脳の機能がこの年齢では最も不安定であるからです。そこへ精神的ストレス、疲れ、睡眠不足、または風邪などの感染症が引き金となってこの病気が発症します。体質的に起こりやすい人もあるようです。

診断と治療は

症状と尿中のアセトン(ケトン)で診断しますが、似たような症状でも違う病気もありますので注意が必要です。低血糖を伴っていればケトン血性低血糖症と診断されますし、中枢神経系の病気や先天性代謝異常、内分泌異常なども除外しておく必要があります。
治療は症状が軽ければ経口の糖分と水分の投与、安静、睡眠で充分ですが、重くなれば糖を含んだ液の静脈注射または点滴が必要です。

予後と予防は

予後は良好で年齢を長じると共に治まってきます。予防として神経質な子供は外部からのストレス(心理的・疲れ・感染・外傷等々)に負けないようにすることです。