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No.91脂肪肝にも恐ろしいタイプが!

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2004年12月発信

脂肪肝は、肝臓の細胞の中に中性脂肪がたまった状態で、10年くらい前までは、「肝臓の肥満」程度に軽く考えられていました。原因は、肥満・アルコール飲酒・糖尿病が7:2:1くらいの割合だと考えられています。肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、自覚症状は訴えない場合が多く、倦怠感、腹部の張った感じ、食欲不振などを訴える方もあります。
したがって、健康診断や人間ドックで偶然発見されることが多く、血液検査上、AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,コリンエステラーゼ,総コレステロール,中性脂肪などが高い場合に、脂肪肝が疑われます。そのような場合には、腹部超音波検査などの画像診断を行ない、診断に至ります。
一般的に脂肪肝は予後が良好な病気だと考えられていましたが、中には、肝炎、肝硬変さらに肝臓ガンにまで進行するタイプの脂肪肝が存在することがわかってきました。過剰な飲酒が原因の脂肪肝は、「アルコール性脂肪肝」と呼ばれ、この状態で飲酒を続けると「アルコール性肝線維症」、「アルコール性肝硬変」、「肝臓ガン」に進展することは以前から言われていました。
それとは別に最近問題になってきたのは、アルコールが原因でない脂肪肝からおこる肝臓の炎症で、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と呼ばれています。アルコールを飲まなくても肝硬変、肝臓ガンになる可能性のある脂肪肝で、肥満、糖尿病、高脂血症を合併し、女性に多いとされています。原因は、脂肪肝に、酸化ストレスや炎症性サイトカイン(体内の生理活性物質)などの要因が加わっておこるとされています。通常の脂肪肝と比べて、GOT,GPT,血清フェリチン値が高いことが特徴です。

非アルコール性脂肪性肝炎の治療は、

  1. 食事療法や運動療法を行ない、脂肪肝を改善しながら、肝炎を改善すること、
  2. 抗酸化作用のあるビタミンEなどの摂取で、酸化ストレスを減少させること、
  3. 200~300mlの血液を体から抜くこと(瀉血療法)などがあります。

肥満、アルコール飲酒、糖尿病などの脂肪肝の危険因子を有する方は、医療機関を受診し、血液検査、腹部超音波検査で脂肪肝の有無を調べ、必要に応じて肝臓専門医による肝生検を受けておくことが望ましいと考えます。
肝硬変・肝臓ガンに至る恐れのある脂肪肝にご注意を!