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No.38扁桃炎・アデノイド

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1999年11月発信

扁桃(へんとう)とは?

よく‘扁桃腺(へんとうせん)がはれた’と言いますが扁桃腺と言うのは正しい呼び方ではありません。扁桃(へんとう)が医学的には正しい名称です。腺(せん)は不要です。したがって扁桃腺炎ではなく扁桃炎が正しい病名です。
扁桃にはリンパ組織が密集しており、その外観はクルミのように表面がでこぼこした隆起です。扁桃は、のどの入り口を取り囲むように存在しており、場所によって、咽頭(いんとう)扁桃,口蓋(こうがい)扁桃,舌(ぜつ)扁桃などの名前がついています。扁桃は、外界から侵入する微生物などに反応して生体防御と免疫に関係しています。
扁桃のうち最も大きいものが、口を開けるとのどの左右にみえる口蓋扁桃です。普通、口を開けて‘扁桃が腫れている’と言っているのは口蓋扁桃のことです。風邪などを契機として急激に発熱、咽頭痛などが生じるものが急性扁桃炎で、通常、連鎖球菌などの細菌によって起こります。なかにはEBウイルスというウイルスで起こることもあります。微熱や倦怠感が持続し、扁桃炎を反復するものが慢性扁桃炎です。
舌扁桃は舌のつけ根にあって、ここが腫れると、痛みよりものどがつまる感じや、何かがのどにできているような感じがします。風邪の後に、よくこういった症状をきたします。

アデノイドとは

咽頭扁桃は、口を開けただけでは見えません。咽頭扁桃は鼻のつきあたり、つまり鼻とのどの境目にあります。ここが腫れると鼻がつまったり、耳と鼻とをつなぐ耳管(じかん)がつまって、中耳炎を起こしやすくなります。咽頭扁桃が常に大きい状態、つまり肥大した状態をアデノイドといいます。

扁桃の手術は必要か?

扁桃をとる手術は、耳鼻咽喉科では最もよく行われる手術です。現在は入院して全身麻酔で行なう扁桃摘出術が主流ですが、15年ぐらい前までは、外来で口を開けて、一瞬で扁桃の一部を切り取る扁桃切除術もよく行われていました。年間4,5回扁桃炎を繰り返すものや扁桃炎が原因で腎炎,関節炎,皮膚炎などが起こっていると考えられる場合が手術適応とされています。また小児で鼻づまりが強い場合や、中耳炎をくりかえす場合にアデノイドを切除する手術もよく行なわれてきました。しかし、扁桃は血管が豊富で、手術に出血の危険が伴うことや、抗生物質などによる治療の進歩により、手術は減少傾向にあります。特に小児の場合、成長に伴って自然と扁桃が縮小する傾向がありますので、手術を急ぐ必要はありません。