Home » 健康情報 » 健康一口メモ一覧 » No.17感染性(ウイルス性)胃腸炎・・乳幼児の食事療法

No.17感染性(ウイルス性)胃腸炎・・乳幼児の食事療法

» 健康一口メモ一覧

1997年12月発信

だんだんと嘔吐・下痢症状を呈する感染性胃腸炎が流行してきています。特に冬は、ウイルス性の胃腸炎が多くなります。この疾患の場合、小児では、水分をうまく摂取できず、脱水になることが多いのです。今月は、ウイルス性胃腸炎に罹患した場合の水分の取りかたや、食事療法について解説しましょう。

ウイルス性胃腸炎

ウイルス性胃腸炎の場合、多くは突然の悪心・嘔吐で発症し、嘔吐は1ー2日間続き、この嘔吐と同時かやや遅れて下痢がおこり、約1週間続きます。原因ウイルスとしては、ロタウイルスのことが多いのです。このウイルス感染の場合、下痢は1日数回から10数回にもおよび、水様便で量も多く、色は白色に近いかうすい黄色となります。酸臭があり、血便を呈することはまれです。嘔吐・下痢患者の管理・治療上最も重要なことは、脱水の予防および治療です。

家庭でできる経口補液

脱水症の予防および軽症の脱水症に対する初期治療として、経口補液が有効です。激しい下痢をおこしている場合にも、経口的にブドウ糖と電解質との混合液を与えると、かなり良く吸収されます。家庭では乳幼児用経口電解質が使いやすいでしょう。スポーツドリンクは電解質濃度が低く、糖分が多すぎて下痢の治療には不適です。
嘔吐が続いているときは、胃を空にして嘔吐の鎮まるのを待つのが最も有効です。嘔吐が鎮まってきたら、脱水症が進行しないようにスプーンなどで少量ずつ頻回に乳幼児用電解質を与えるようにしましょう。

食事療法

  1. 母乳栄養児の場合
    嘔吐が落ち着きしだい授乳を開始します。最初の授乳間隔を3-4時間とし、授乳時間を5分程度に抑えておきますが、嘔吐がなければ徐々に平常の授乳方法へもっていきます。
  2. 人工栄養児の場合
    悪心・嘔吐が落ち着きしだい授乳を開始しますが、この場合は濃度、量ともに平常の1/2-2/3とし、症状をみながら徐々に量、濃度を平常にもっていきます。
  3. 離乳期の乳児・幼児の場合
    悪心・嘔吐が落ち着き次第、野菜スープ、重湯、経口電解質液などを与えてみます。最初は粥食とし三分粥から全粥へと徐々に濃度、量を増やしていきます。

食べ物の目安

何を食べるか、便と相談!

  • 便が水のようなときは水分を中心に。
    アクアライト、アクアサーナ、番茶、野菜スープ、みそ汁、 おもゆ、リンゴのすりおろし
  • 便がドロドロならドロドロの食べ物を。
    とうふ、パンがゆ、ベビーせんべい、ウエハース、 バナナの裏ごし、にんじんやかぼちゃの煮つぶし
  • 便がやわらかい程度ならやわらかい食べ物を。
    おかゆ、うどん、白身魚の煮つけ、卵、とりささ身、 野菜の煮つけ

以上、家庭でできる経口補液療法・食事療法について述べましたが、小児特に乳児、小さな幼児では脱水症を起こしやすいため、尿量の減少や、元気がない、顔色が悪いなど異常に気付いたときは、なるべく早く医療機関を受診するようにしましょう。