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No.88子供の急性中耳炎について

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2004年09月発信

鼓膜の奥を中耳といいます。この中耳は喚気のため鼻の奥(上咽頭)と連絡しており、この通路を耳管といいます。急性中耳炎は、上咽頭に感染した細菌やウイルスが耳管を経由して中耳に感染することで発症します。子供が急性中耳炎を繰り返す原因としては、

  1. 個人側の解剖・免疫・機能的な問題、
  2. 細菌側の問題、
  3. 環境の問題

が考えれれます。

1. 個人側の解剖・免疫・機能的な問題

子供の耳管は成人のものに比べると短く水平に近いため、細菌やウイルスが鼻の奥から容易に中耳に侵入し急性中耳炎を起こしやすいといわれています。特に3歳以下の乳幼児はまだ免疫能が十分ではなく、風邪もひき易いため、急性中耳炎になり易いといえるでしょう。
また、耳管には中耳の気圧を調整したり、中耳腔に感染した細菌やウイルスを排除する働きがあります。これらのことから耳管の機能の良くない子供や免疫能の未熟な子供は急性中耳炎を頻回に起こすことがあります。

2. 細菌側の問題

最近の傾向としては、急性中耳炎の難治化反復化がいわれています。その原因の一つが細菌の抗生物質に対する耐性化にあるといえます。特に小児急性中耳炎の主要な起炎菌である肺炎球菌とインフルエンザ菌の薬剤耐性菌の増加が指摘されております。

3. 環境の問

環境的な要因としては集団保育の低年齢化が関係しているのではないかと言われています。最近は低年齢から集団保育を受ける乳幼児が増加する傾向にありますが、こうした乳幼児に抗菌剤に耐性の肺炎球菌やインフルエンザ菌などの細菌が慢性的に感染しているといわれています。
また集団保育の場合抗菌剤の服用が不完全になりがちであることが考えられます。

 

治療としては、重症度を正確に把握した上での抗生剤の投与、特に耐性菌が疑われる場合は抗生剤の適切な選択が必要です。重症度に応じて鼓膜切開による積極的な排膿が必要な場合もあります。また鼻内の清掃も重要といえます