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No.78子ども虐待

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2003年09月発信

2000年児童虐待防止法の成立により、わが国の子ども虐待への取り組みが一気に広がってきました。子ども虐待とは、子どもの心に深く傷を残し得る身体的・心理的な暴力、健やかな成長・発達を損なう行為といったところです。
しかし、虐待としつけの区別判断は難しく見過ごされている場合も多いと思われます。虐待かどうかは、子どもの立場から判断されなければなりません。親側の視点からのしつけとは区別されなければなりません。

虐待の種類にはどんなものがあるのでしょうか?

  1. 身体的虐待:殴る、蹴るなどの身体的暴力が与えられること
  2. ネグレクト:子どもにとって必要なケアが与えられないこと
  3. 性的虐待:発達年齢不相応の性的刺激が与えられること
  4. 心理的虐待:どもの心を傷つけ、子どもの自尊心を傷つけるような言動を繰り返すこと

子ども虐待は以上のように分類されていますが、多くの場合複数の虐待が合わさっています。また新たな形の虐待の可能性もあり、上記の分類に当てはまらない場合もあるかもしれません。

虐待を疑う症状にはどんなものがあるのでしょうか?

虐待の種類によってその症状は様々ですが、まず一般的には隠されるものであることを念頭に置いておく必要があります。身体的虐待は目に見える症状が多く気付きやすいのですが、ネグレクトや心理的虐待は発見することや虐待かどうか判断することが難しく見過ごされがちになります。
虐待を発見するには、まず疑うことから始まることになります。疑う上で最も大切なことは不自然さを感知することです。不自然な傷、栄養不良、原因がはっきりしない低身長や低体重、親に対していつもビクビクしているような何か不自然な親子関係、不自然な言動などに気付く目を持つことが大事なのです。

虐待を発見したり疑った場合は

子ども虐待を発見することが多いのは保育士・学校教諭・医療関係者ですが、自分の住んでいるごく近所でも子ども虐待があるかもしれません。児童福祉法第25条に「保護者のない児童又は保護者に監護させることが不適当であると認める児童を発見した者は、これを福祉事務所または児童相談所に通告しなければならない」と定められており、児童虐待防止法では虐待の発見努力義務(第5条)や通告義務(第6条)が定められています。児童虐待防止法には通告義務が守秘義務に優先することが明記されていますので、虐待の通告が却下されたり、責められることはまずありません。通報を受けると、児童相談所(児童センター)は子どもの生命を守り安全を確保することを最優先にして、速やかに調査を始めます。

子ども虐待ホットライン (連絡・相談窓口)

  • 兵庫県中央子どもセンター:Tel.078-923-9966(夜間・休日:078-921-9119)
  • 加古川市高齢者・こども課:Tel.0794-27-9212
  • 終わりに

    先日、「心臓病の男児の手術に同意しない両親に対し親権停止が認められ、無事手術を受けることができ、順調に回復、現在施設で生活しながら小学校に通っている」という新聞記事が載っていました。記事から判断しますと恐らく手術を受けずに放置されていたら命にかかわっていたと思われます。
    虐待は早期発見・早期予防が大切です。早く介入することで子どもを心身の危険から守り、親を支援することができます。ただ早期発見・早期予防に続き、親子を分離するか、どのように子どもの心を癒し親側の治療をするか、分離すれば子どもをどのように親に戻すか等難問が山積みなのです。すべてを児童相談所(児童センター)や児童養護施設にお願いするわけにはいきません。今でもパンク寸前なのですから。公的機関、教育関係者、医療関係者、さらには地域の人たちも参加したネットワーク(加古川市では、2002年に加古川市児童虐待防止推進会議が設置・運営されています。)・支援グループを結成し、全社会的に取り組んでいかなければならない問題なのです。