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No.106子どもの指しゃぶり

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2006年06月発信

指しゃぶりに対する意見が異なるため、指しゃぶりを気にしている保護者に不必要な不安を与え、乳児健診や育児相談の場で混乱が生じているようです。日本小児科学会の 「小児科と小児歯科の保健検討委員会」が専門家の考え方や文献的考察を基にして、小児の指しゃぶりの現時点における統一的見解をまとめていますのでご紹介します。

指しゃぶりの考え方

小児科医

指しゃぶりは生理的な人間の行為であるから、子供の生活環境、心理的状態を重視して無理に止めさせないという意見が多い。特に幼児期の指しゃぶりについては、不安や緊張を解消する効果を重視して、歯科医ほど口や歯への影響について心配していない。

小児歯科医

指しゃぶりは歯並びや噛み合せへの影響とともに、開咬になると発音や嚥下、口元の突出、顎発育への影響も出てくる。不正咬合の進行を防止し、口腔機能を健全に発達させる観点からも、4~5歳を過ぎた指しゃぶりは指導した方がよいという意見が多い。4歳以下でも習慣化する危険がある児に対しては指導する必要がある。

臨床心理士

指しゃぶりは生理的なものとしながらも、4~5歳になっても持続する場合は、背景に親子関係の問題や、遊ぶ時間が少ない、あるいは退屈するなどの生活環境が影響しているので、子どもの心理面から問題行動の一つとして対応する。

指しゃぶりへの対応

乳児期

生後12ヶ月頃までの指しゃぶりは乳児の発達過程における生理的な行為なので、そのまま経過をみてよい。

幼児期前半(1~2歳まで)

この時期は遊びが広がるので、昼間の指しゃぶりは減少する。退屈なときや眠いときに見られるに過ぎない。したがって、この時期はあまり神経質にならずに子どもの生活全体を温かく見守る。

幼児期後半(3歳~就学前まで)

この時期になるとすでに習慣化した指しゃぶりでも、保育園、幼稚園で子ども同志の遊びなど社会性が発達するにつれて自然に減少することが多い。しかし、なお頻繁な指しゃぶりが続く場合は小児科医、小児歯科医、および臨床心理士による積極的な対応が必要である。

小学校入学後

この時期になると指しゃぶりは殆ど消失する。この時期になっても固執している子、あるいは止めたくても止められない子の場合は、小児科医、小児歯科医、および臨床心理士の連携による積極的対応を行う。