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No.36予防接種のすすめ

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1999年09月発信

予防接種には、二つの大きな意義があります。一つは予防接種を受けた本人がその病気にかからないように、あるいはかかっても重くならないように、もう一つは多くの人達がこれを受けることによって、その集団にその病気が流行しないようにするということです。
予防接種の効果を一番認識できるのが天然痘でしょう。1980年にWHOよりあの恐ろしい天然痘の根絶宣言が発表されました。またポリオ(小児麻痺)もこの地球上からの根絶が期待されています。日本では1980年以来撲滅状態にあります。これは95%を越える高い接種率と地域一斉に接種を行うことによると思われます。しかし、ポリオは東南アジアをはじめとして世界的にはまだ流行している地域があります。よって国際化が進んでいる現在、このポリオワクチンの接種率を高い状態で維持しておかないと、日本でもポリオの流行を再びみる可能性があるのです。全世界にポリオワクチンを広め、早くポリオを根絶させたいものです。
ごく稀にではありますが、予防接種の副反応によって健康被害を受けることもありますから、予防接種に関する正確な情報の提供や安全な予防接種実施体制の整備、健康被害を受けられた方々への救済措置の充実も求められるところです。平成6年に予防接種法の改正が行われ、義務接種から勧奨接種へ、集団接種より個別接種方式の推進へと変わりました。しかし、最近、改正後の予防接種率の低下が問題になってきています。

平成10年度加古川市・加古郡の予防接種率の集計結果は以下の通りでした。

集団接種

加古川市 播磨町 稲美町
ポリオ 92.2% 76.4% 100.0%
二種混合(小6) 96.5% 87.6% 98.5%
風疹(中3) 51.4% 90.3% 79.5%
日本脳炎(小4/5) 94.5% 94.9% 95.4%
日本脳炎(中3) 66.1% 82.6% 86.7%

個別接種

加古川市 播磨町 稲美町
三種混合 93.5% 93.9% 88.5%
麻疹 88.3% 85.2% 91.0%
風疹(生後12~90ケ月) 85.4% 87.2% 81.9%
風疹(小1) 49.9% 37.9% 43.6%
日本脳炎(生後36~90ケ月) 82.6% 76.7% 76.3%

今、一番、風疹の接種率の低下が心配されています。当地域の集計結果からも、個別接種の風疹(小1)の接種率が極めて悪いのが目につきます。個別接種は各個人の体調に合わせて、かかりつけ医で予防接種を受けることができるため、副反応の発生を減らすためには良い方法なのですが、接種率が低下するという欠点があります。特に年長になるほど接種率が悪くなるようです。風疹(中学生)の個別接種では、接種率が10数%の地域もあります。
風疹は妊婦が妊娠初期にかかると、出生児の難聴や心疾患・重い奇形などの「先天性風疹症候群」を起こす危険性が高く、これだけ風疹の予防接種率が低下すると将来この疾患の増加が心配されます。
厚生省は、各予防接種に対して接種期間を定めています。この定められた期間内に接種していれば、万が一副反応があった場合でも、一定の救済措置を受けることができます。
予防接種の大切さを理解し、決められた時期に、すすんで予防接種を受けましょう。