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No.24サルモネラ中毒

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1998年06月発信

早い、梅雨入り宣言となりそうですが、今年も「食中毒」とりわけ「サルモネラ」による食中毒についてお話しします。
平成9年の全国の食中毒発生状況を見ますと、病因物質(原因となった細菌等)
発生件数の第一位は腸炎ビブリオで、発生件数 556件(292件)、患者数6713名(5241名)、第二位がサルモネラで、発生件数 499件(351件)、患者数10890名(16576名)、第三位が病原性大腸菌で、発生件数148件(179件)、患者数5248名(14488名)でした。〔注:(  )内の数字は平成8年の数値。〕
平成8年、堺市をはじめ全国の集団給食施設、とくに学校給食を中心として猛威をふるった腸管出血性大腸菌O157については、とちく場及び食肉処理場における衛生管理の徹底や学校給食等の重点監視指導の強化・徹底により大量の集団発生は、防止できました。
 しかしながら、サルモネラによる食中毒は、平成元年から相変わらず増加傾向を示しており、なかでもサルモネラ食中毒の60~70%を占めるサルモネラ・エンテリティディスによる食中毒防止対策は、緊急な重要課題となっています。
サルモネラ・エンテリティディスによる食中毒は、1989年(昭和62年)頃から欧米などで、主として鶏卵を原因として激増し、日本でも1989年(平成元年)頃から多発しています。

サルモネラ・エンテリティディスの特徴

  1. サルモネラには約2,000種の仲間があり、そのうち約100種が食中毒を引き起こす原因菌であり、その1種である。
  2. 熱に弱く(60℃、15分で死滅)、酸にも弱い。(生存限界pH4~5但し、胃酸欠乏者や胃酸の影響を受けにくい食品は注意を要する。)
  3. 乾燥や低温には強く、冷凍庫の中でも長時間生存が可能である。
  4. ペットや家畜が保菌している場合があり、特に鶏では保有率が高い。
  5. 食品中100万個~1,000万個/gの菌量で発症するといわれているが、乳幼児、高齢者、汚染された食品の種類によって、100個/g以下の少量の菌数でも発症する場合があり、二次感染を起こすこともある。
  6. 12~24時間の潜伏期間を経て、下痢、腹痛、発熱等の症状を呈する。

家庭における卵の衛生的な取り扱いについて

  1. 食品の購入
    イ.卵はきれいで、ヒビ割れのない、新鮮なものを購入しましょう。 「参考」 卵を割って平らな皿の上に中身を置いた時、古い卵ほど、黄身は平らになり、白身は薄くなります。
     (新鮮卵は、サルモネラの汚染頻度が低く、新鮮卵自身に菌の増殖を抑制する因子が含まれています。)
    ロ.産卵日や包装日、期限表示がされている卵は、日付を確認して購入しましょう。
  2. 家庭での保存
    イ.持ち帰った卵は、すぐに冷蔵庫に入れましょう。
    ロ.持ち帰ってから、期限表示のある卵は期限表示内に消費しましょう。また、期限表示のない卵は、産卵日や包装日等を確認してできるだけ早く(採卵後1週間以内)消費するよう心がけましょう。
    ハ.卵の保管は、8℃以下が目安です。温度計を使って温度を計ると、より庫内温度の管理が正確になります。
    ニ.二次汚染を防止するため、冷蔵庫の卵保管容器周囲の消毒を励行すること。
    ホ.生卵、半生卵及びこれらを含む食品は、室温に長時間放置しないこと。
    ヘ.破卵、ヒビ割れ卵は細菌の汚染をうけやすいので、速やかに冷蔵すると
    ともに、長時間経過しないうちに加熱調理食品として利用すること。
    特にスーパー等で卵の安売りをしている場合には、ヒビ割れ卵が混入して
    いる割合が高いので、購入時によく確認して適切に取り扱うこと。
  3. 下準備
    何回も続けて卵をかくはんするのに使うボウル等の容器・器具は、必ず、1回毎に洗浄し、熱湯をかけた後にまた使いましょう。
  4. 調理
    イ.加熱して調理する場合は、十分加熱しましょう。目安は、卵黄も白身も固くなるまで加熱することです。
    ロ.固くなるまで加熱した卵料理が嫌いな人は、少なくとも白身は完全に固く卵黄は固くなり始めた頃まで加熱しましょう。
    ハ.スクランブルエッグ、オムレツ等は、固まって、目に見える液状の卵が残っていない状態になるまで加熱しましょう。
    ニ.カスタードの加熱の目安は、金属製のスプーンでかき回した時、スプーンにカスタードの薄い膜がつくまでです。
    ホ.ゆで卵は、沸騰水で5分間以上加熱しましょう。
    ヘ. 自家製マヨネーズは材料の卵を加熱しないで使用することから、これまでいくつかの事故例が報告されています。従って、自家製マヨネーズを作る場合は、ヒビ割れ卵は使用せず、作ったらすぐに使用するとともに、1回で使い切るようにしましょう。
    ト.調理された卵料理は、下準備、調理、食べるまでの時間も含め、2時間以上室温に放置しないようにしましょう。
    チ.料理を途中でやめてそのまま室温に放置すると、細菌が食品についたり、増えたりします。途中でやめるような時は、冷蔵庫に入れましょう。再び、調理するときは、もう一度、十分加熱しましょう。
  5. 食事
    イ.卵かけご飯、すき焼き、納豆にかけて卵を生で食べる場合には、破卵(殻が割れている卵)やヒビ割れ卵(殻にひびがある卵)は使用せず、食べる直前に殻を割ってすぐに食べましょう。
    ロ.調理前の生卵や調理後の卵料理は、調理が始まってから、2時間以内に食べましょう。
    ハ.老人、2歳以下の乳幼児、妊娠中の女性、免疫機能が低下している人等に対しては、生卵(うずらの卵を含む)は避け、できる限り、十分加熱した卵料理を提供してください。
  6. 残った食品
    残った卵料理は、時間が経ち過ぎたら、思い切って捨てましょう。

食中毒予防の三原則は、“清潔”“迅速”“温度管理”により食品を取り扱うことが基本となります。
特に・・・

  1. 調理をする前、生の肉・卵などを扱った後や用便後などは手をよく洗う。
  2. 調理の時は、食品を十分に加熱する。また、食肉の生食は避ける。
  3. 食品中で菌が増殖するのを抑えるため、8℃以下の低温で食品を保存する。
  4. 生の肉を扱ったまな板、包丁などは、使用後によく洗い、他の食品に菌を移さないようにする。

メニュ-から、「たこ焼き」が消える現象が当地域でもみられ、食文化にまで影響を与える食中毒発生が散発しています。
以上の予防対策を、今年も励行していただいて、「食中毒」を防ぎましょう。