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No.49アトピー性皮膚炎の外用療法

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2000年11月発信

皮膚科、小児科、内科の医師が3年がかりでまとめあげた厚生省の「アトピー性皮膚炎治療ガイドライン1999」によると、アトピー性皮膚炎の薬物療法として次の3つが挙げられています。

  1. ステロイド外用薬を塗る。
  2. 抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬の内服。
  3. 保湿剤の使用。

皮膚の症状にもよりますが、まずステロイド軟膏(またはクリーム)を塗って皮膚の状態を正常近くまで回復させた上で、皮膚の保護を目的とする保湿剤外用に徐々に切り換えて皮膚症状の長期安定化を図ると云うものです。薬の内服は、忘れない限り、至って簡単ですが、一方の外用療法は手間暇のかかる場合が多く、案外におろそかになり手抜きされていることが多いように見受けられます。しかし、病巣部を目で見ながらそこに薬を塗り、治ったらやめる外用療法は、必要な薬を必要な部分にだけしか使わないため、最も経済的で最も副作用の少ない治療法でもあるわけです。

実際に「ステロイド外用薬を塗る」方法は次のいずれかを行います。

  1. 患部にステロイド軟膏を指先か手掌につけて、ごく薄くよく伸ばしながら擦り込みます(1日1~数回、単純塗擦法)。
  2. ジクジクしたりカサブタが付いた患部には、ステロイド軟膏を塗った上から油脂性軟膏、または水溶性軟膏を伸ばして付けたガーゼを貼ります(1日2回、重層貼付法)。
  3. 皮膚が厚く硬くなった病変部にはステロイド軟膏を塗った上からサランラップでおおい、周囲を絆創膏で固定して密封します(1日1回、密封包帯法)。

以上の1から3を症状に応じて行いますが、多くの場合単純塗擦法で軽快略治します。
そして、もう一つ重要なことは皮膚症状が軽快するに従ってステロイド軟膏を、徐々に効き目のマイルドなものに切り換えて行き、場合によっては非ステロイド軟膏とか最近発売された免疫抑制剤を応用したプロトピック軟膏なども使いながら、最終的にはスキンケアを目的とした保湿剤の外用だけで皮膚症状の安定化をはかるのが理想的です。もとより、アトピー性皮膚炎は特有の湿疹症状を長期におよび反復して繰り返しますので、その時々の皮膚症状に応じた外用療法を行ってその症状の軽快と安定化へ常に努力して頂きたいと思います。